頃安社長 父の祖父は畳屋さんの生まれでした。次男だったので畳屋さんは長男が継いで、祖父は東京に出て当時手回しだった製畳機を自動に改造する仕事を始めました。
 戦前のことです。出征・敗戦・復員を経て、昭和23年郷里で改めて設立したのが当社の始まりです。
 昭和31年に父が入社し、会社は拡大して行きました。昭和46年には世界で始めての自動壁紙糊付機の販売、昭和56年にはコンピュータ式畳製造システムの販売と、相次いで業界に革命をもたらしました。昨年はそれぞれの発明から40周年、30周年の記念の年でした。
 根っからの発明家だった父が亡くなってから7年、「組織の力で個人の力を上回る」べく、社員の力を借りて夢中でやってきました。
 第一に、先代の残してくれた財産(お客様)との結びつきをさらに深めるために、新商品の積極的なご提供は言うに及ばず、インテリア部門にあっては、お客様の携帯電話にまで情報発信して、事務所現場はもとより移動中もお役に立てる仕組みを作り、畳部門にあっては、お客様の継続的な発展を期すべくコンサルティングやセミナー・勉強会を充実させるなど、当社とお客様のより強固なネットワークづくりに努めて参りました。
 第二に、これも先代の財産である技術力・開発力を、液晶パネル、太陽光パネル、新エネルギー等のハイテク分野の各種製造装置に展開させるべく、私自らがプロジェクトリーダーとなって、大手エンジニアリング会社からのダイレクトかつコンスタントな受注が出来る体制の確立に努めて参りました。
 第三に、一般消費者向けの畳関連商品やソーラー発電システムの販売、更に海外市場への各種機械の販売にも注力して参りました。
 たとえ地方都市を基盤とする企業でも、明確な経営方針とその浸透、旺盛な開発力、情報システムの徹底活用、そしてもちろん地域振興への配慮等によって、業界NO.1の機械メーカーになることが出来ましたし、今後は海外市場に事業を拡大することも可能になると確信しております。
 これからも、地域のキョクトー、そして世界のキョクトーをよろしくお願いいたします。
               代表取締役社長 頃安 雅樹